成人式
私は転校をたくさんしてきたので、絶対的な母校、幼馴染といった存在がありません。幼馴染という存在がいる人は、上杉達也と認定します。
そんな私ですが、何年も前からここの成人式に出ようというのは決まっていました。
小5から中1までお世話になった離島の村での成人式です。
私はその村の小中併設校に通っていました。全校生徒は当時で10人ちょいでしたが、私の同級生は私含め5人。学校の中では大所帯です。ちなみに男女比が2:3なので、コード・ブルーのあの5人と全く同じですね。
5人いれば席替えができます。前3後2の陣形かサイコロの5の目の陣形でします。(後に転校して30人学級で席替えをしたとき、席替えの楽しさを知りました)
私たちの学年は、小6の時と中3の時(私はいませんでしたが)にタイムカプセルを埋めました。掘りに行くしかないのです。
式は1月4日でしたが、島の中心部からも車で1時間かかるので、前日入りしました。
そして当日。転校して以来、来ていなかったので、懐かしさしか感じませんでした。コンビニも高校もない、信号機も一つしかない村ですが、そんな村で過ごした3年間を思い出していました。過去のどこかに戻れるなら、間違いなくこの時に戻りたい。(公開処刑だった陸上記録会は除く)
会場入りです。約7年ぶりに会う懐かしい面々がいました。村には4つの中学校があるので、その4つの中学出身の新成人が集いました。宿泊学習や修学旅行は、その村の学年みんなで行くので、顔なじみではあります。小5の時、宿泊学習のキャンプファイヤーの最後に「島人ぬ宝」を合唱したのは思い出です。人生で初めて「感動」で泣いた日です。
入口で適当に写真を撮ったり、お話をしたりして、いよいよ10時。式が始まります。
当日の出席者は14人。祝辞や記念品贈呈といったスタンダードなものに加え、少人数ゆえのプログラムもあります。
1つは新成人一人一人の紹介ビデオ。前もって、ビデオで使う写真は5枚ほど郵送していたので、どのような仕上がりになっているのか楽しみでした。他の人は、運動会や部活動の勇姿が感じられる写真が多めでしたが、かけっこはビリ常連、体力テストはDで喜ぶ私にそんなものはないので、懸命に捜索したピアノ伴奏の写真などを郵送しました。
式の最後は、新成人全員が前に出て、一人ずつマイクを握りました。何を話したかは忘れました。
そんなこんなで式も終了。終了後は、記念撮影をしました。
そして午後は、待ちに待ったタイムカプセルです。車で学校まで移動します。
意気揚々とスコップを取り出し、ジャケットを脱ぎました。
そこで一つ問題が発生しました。中学卒業のときのカプセルの場所はわかるが、小学卒業のときのカプセルの場所がわからないというものです。というのも、プレートがなくなっていたからです。
しかし、誰よりもタイプカプセルを楽しみにしていたであろう私に抜かりはありませんでした。きちんと証拠写真を準備していたので、その写真を頼りに掘っていきました。
中身を空けると、見覚えあるもの、ないものたくさんありました。一番びっくりしたのが、当時(2010年)のプロ野球12球団のスタメンを書き初めとして入れていたことです。セ・リーグにDH使ってるのは謎ですね。
それぞれのイニシャルを基にデザインした学級旗と思われるものも入っていました。
そんなこんなで私の成人式の日は幕を閉じました。これから先、こうやって過去に浸れる日があるのかな…と思います。
冒頭で同級生は5人という話をしましたが、当日、5人揃わなかったことが唯一残念だったことです。いつの日か5人で集まれる日を楽しみにしています。